春一番の定義とは?由来や意味は?比較的新しい気象用語?

春一番といえば、もうすぐ春ですね~、というキャンディーズの春一番とか、アントニオ猪木のものまねをしていたお笑い芸人の春一番を思い出しますが。

そうではなくて、気象用語の春一番。

その定義、知ってるようで知らなかったので調べてみることにしました。

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春一番の定義と意味

その定義は、ウィキペディアによると、

春一番(はるいちばん)は、北日本(北海道・東北)と沖縄を除く地域で例年2月から3月の半ば、立春から春分の間に、その年に初めて吹く南寄り(東南東から西南西)の強い風。

ということだそうです。

テレビなんかでも、春一番が吹いたからもうすぐ春ですね、などと言ったりしますよね。

それでこの春一番、例年いつ頃になるのかなと思って調べてみたんですが、地方によってまったく違うんですね。

一応、関東地方ということで、ウィキペディアを見たところ、

気象庁が関東地方の春一番の観測を始めた1951年以降、最も早く観測されたのは1988年の2月5日、最も遅く観測されたのは1972年の3月20日である。

ということだそうです。

これでは、立春から春分の間のどこか、としか言いようがないですが。

しかも、年によっては春一番が吹かない、ということもあるそうで、調べてみると、直近では2015年、東京も大阪も春一番は吹いていないんだそうです。

それはなんかちょっと寂しい気がします。

ところで、この春一番という言葉、由来はなんなんでしょうか?

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春一番の由来は漁師言葉

それで、春一番という言葉、自分の中ではもうすぐ春がくるぞという華やかなイメージなんですが、実際はそうではないようです。

これもウィキペディアによると、

安政6年2月13日(1859年3月17日)、長崎県壱岐郡郷ノ浦町(現・壱岐市)の漁師が出漁中、おりからの強風によって船が転覆し、53人の死者を出して以降、漁師らがこの強い南風を「春一」または「春一番」と呼ぶようになったと紹介している。

ということだそうで、実は強い南風による漁師の事故の原因となった風のことを春一番と呼んだということなんですね。

女の子が喜びそうな語感なのに、その語源は漁師のおっさんの言葉だったとは・・・

実際、この春一番は、海難事故はもちろんのこと、雪崩、融雪洪水、竜巻など色んな所で事故を起こしています。

大きな変化をもたらすものというのは、実は恐いものなんですね。

春一番が広まったのはいつ?

こんな感じで、春一番とかハルイチ、という言葉は江戸時代からあったそうなんですが、現実に全国的に広まったきっかけは以下の通り。

民俗学者の宮本常一は研究のため郷ノ浦町を訪れてこの「春一番」をいう語を採集し、1959年に壱岐で用いられている語として『俳句歳時記』で紹介した。これをきっかけに、「春一番」は新聞などで使われるようになり、一般に広まったとされる。

ということなんだそうです。

1959年、ということですから、戦後の気象用語ということになります。比較的新しい言葉じゃないでしょうか。

いかがでしょうか。

そういえば、春一番はなぜか「一番」であって台風1号とか木枯らし1号みたいに「春一号」とは言わないんですね。

これ、語源が漁師の言葉か気象庁の職員が決めたかの違い、ということみたいです。

もしも昔の気象庁が自分たちの気象用語のルールに則って春一号にしていたら、キャンディーズの「春一番」は生まれてなかったのかもしれませんね~。

って、それはどうでもいい話かもしれませんが。

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