はなむけの言葉を。
なんていいますが。
はなむけ、は「餞」と書くもので、「花向け」と書くのは間違いだそうです。
なんだか語感からは「お祝いの言葉」のように思ってましたが、それは大きな間違いなんだとか。
じゃあ由来は何なんでしょうか?
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はなむけの由来
そもそも「はなむけ」というのは「馬の鼻向け」が由来なんだそうです。
ネットの辞書では、
《「馬の鼻向け」の略》旅立ちや門出を祝って、別れて行く人に金品・詩歌などを贈ること。また、その贈り物。餞別 (せんべつ) 。「―の言葉」
となっていました。
だいたい、これって送別の時に使う言葉なんだそうです。あんまり良くわかっていませんでした。
由来は、
かつて日本では、旅立つ人のために「送別会」をする際に、道中の無事を祈って、その人の馬の「鼻」を、これから向かう目的地の方向に「向け」てやる習慣がありました。つまり「鼻向け」です。ここから、「はなむけ」ということばが、旅立ちや門出を祝福して金品・詩歌・激励のことばなどを送ることの意味になりました。
ということで、別れる人に贈る言葉なんかが「はなむけ」本来の意味だったんですね。
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はなむけの由来 花向けは間違っている!しかし・・・
送別の時の言葉や餞別を「はなむけ」というのが正しいので、歓迎会や新入社員の挨拶で「はなむけ」はおかしいわけです。
しかしながら、こういう調査結果もありました。
以前に実施した世論調査では、「社長が新入社員にはなむけのあいさつをした」という表現が「おかしくない」と答えた人が、半数を超えていました(『放送研究と調査』1992.7)。
ということは、もう「はなむけ」という言葉が送別の時の餞別ではなくて、祝辞の意味だと思われているみたいです。
確かに、結婚式なんかでもはなむけの言葉をと言われるわけですが、これは結婚が新しい旅立ちだから「はなむけ」であっておめでたいこととはちょっと違うはず。
しかし、こういう事例があるので余計に祝辞のようなイメージになるのでしょう。
本来は、入社したばかりの新入社員に「はなむけ」なんて言ったら、せっかく入ったのに出て行けということか、となるんですが、現実にはそういう場合に「餞」と言われても違和感がないということのようです。
自分としては使用方法は守って欲しいと思いますが、「はなむけ」という言葉の語感がいいですから、もう祝辞の意味にすればいいんじゃないか、なんて思います。
漢字も、鼻向けとか餞が正しいんですが、「花向け」と書くとなんだかとても縁起がいい漢字もしますから、それで喜ぶ人がいるんならいいんじゃないか、なんて思うんですけどね。
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